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カビ毒って何?

 

「カビ毒」という聞き慣れない言葉から、みなさんは何を連想されますか?

多分、[-毒]という語尾から、有害なものを想像されるのではないかと思います。

まさに、そのとおりです。カビによって作られるカビ毒とは、私たちにとって有害なものです。

 

カビは味噌や酒、チーズなどの発酵食品の製造に多く使われ、美味しい食品を生み出してくれますが、一方、パンなど食品や風呂場で発生して困らせるカビもあります。

悪さをするカビの中でも、ごく一部のカビは、田畑や貯蔵庫で発生してカビ毒を作ることから、「カビ毒産生菌」と呼ばれています。

カビ毒産生菌は、小麦やトウモロコシなどの穀類、ナッツやカカオなどの豆類、リンゴやイチジクなどの果実類に寄生してカビ毒を作ります。

 

 

カビ毒の問題点と対策

カビ毒は、毒性が強いところに問題があります。

代表的なカビ毒の一つとして、強い発がん性をもつアフラトキシンがあり、継続して食べ続けると肝臓がんを引き起こすことが知られています。

このようなカビ毒に対する対策として、カビ毒に高い濃度で汚染された食品が市場に出回らないように国が規制を設け、全国でカビ毒の検査が実施されています。

 

カビ毒による被害を受けないために私達がなすべきことは、カビ毒の汚染をうけていない食品を食べることです。

つまり、カビ毒産生菌にカビ毒を作らせないために、食品にカビを生やさないことが重要となってきます。

 

カビの発生には、温度、水分、酸素がポイントです。

一般的にカビの発生しやすい温度は20~30℃であり、4~10℃でも増えますが時間がかかります。また、水分、酸素も必要不可欠です。

 

そこで、次のことに注意しましょう。

 

(1)冷蔵できるものは冷蔵保管すること。

(2)湿気が多い場所には保管しないこと。

(3)できるだけ酸素を抜いて保管する。

 

さいごに

 

カビ毒の毒性は強いのですが、長年の調査や研究により様々な対策が取られており、リスクはほとんどないと言えます。

むやみに恐れないで、食の安全に対する知識の一つとして頭の隅にに留めておくことが大切です。

 

食品のかび毒に関する情報は、農林水産省のHPが分かり易いので、是非、覗いてみてください。

http://www.maff.go.jp/j/syouan/seisaku/risk_analysis/priority/kabidoku/