模擬店開催についての注意事項(大阪府) | 食品衛生と衛生診断 | お役立ち情報 | 株式会社 東邦微生物病研究所

カテゴリー

  LINEで送る  
依頼書ダウンロード ア ク セ ス 初めての方へのご案内 検査ご案内 営業部アッピール 技術的事項のお問い合わせ 許認可

模擬店開催についての注意事項(大阪府)

模擬店を開いて、参加者に飲食物を提供したり、販売したりすることは食品衛生法に基づく監視指導の対象となっています。

模擬店における食中毒等の食品事故を防止するための注意点として大阪府のケースをご紹介します。

施設・設備について

・ 模擬店を屋外で実施する場合は、テント張り等で天井及び三方を囲み、ほこりや直射日光を避けることができるようにすること。
・ 施設は給水及び洗浄設備の利用しやすい場所に設置し、排水についても考慮すること。
・ 給水個所に専用の手洗い設備を設け、アルコールや逆性石鹸などの消毒液を用意すること。

・汚物容器はフタ付のものを用意し、特にゴミの処理は完全に行うこと。

食品・器具等の取り扱いについて

・ 原材料は期限等を確認し、新鮮なものを購入すること。

・ 原材料の一時加工は購入店に依頼するか、開催場所内の調理実習室等の調理施設を利用すること。

 (家庭での調理は禁止です
・ 手洗いは消毒液を使用して十分に行うこと。(調理前、調理中、トイレの後等)
・ 食器等はできる限り使い捨てのものを使用すること。
・ 要冷蔵食品は10℃以下で保管すること。(アイスボックス等を使用すること)

調理従事者について

・ 健康にすぐれない人や下痢、腹痛、手指に化膿性疾患のある人は、直接食品を取り扱う作業に従事させないこと。
・ 盛り付けなどの調理作業中は爪を短く切り、マスク、使い捨て手袋等を使用すること。

 また、調理作業中は時計や指輪をはずすこと。
・ 清潔な服装及び帽子を着用すること。
・ 店舗毎に責任者を定めること。
・ 調理に携わる者は、専任とし、調理以外の作業を兼ねないこと。特に金銭取扱い者との兼務はしないこと。

調理品目について

取扱い品目は基本的には提供する直前に加熱調理する食品とし、米飯、なまもの、手の込んだ食品等は提供しないこと。

肉類・魚介類などは汚染の原因となりやすいので、加熱済み製品を使用すること。

製品の取扱いについて

・ 調理後早く食べてもらう。また、先に調理したものから販売すること。(作り置きは行わず、当日調理を心掛け、持ち帰りは避けること)
・ 製品については、異物混入などがないように衛生的に取り扱うこと。

・ 原材料にアレルギー物質が含まれていないかを確認しておくこと。購入者から質問があった際は 安易に答えず、必ず確認してから答えること。(えび、かに、くるみ、小麦、そば、卵、乳、落花生(ピーナッツ)等)

  アレルギー物質について⇒https://www.pref.osaka.lg.jp/shokuhin/prcessed_food/allergen.html

・ 検食として、調整した食品1食分(50g以上)を2週間冷凍保存すること。(フリーザーバッグ等を利用し、汁などが漏れないように)

                 

模擬店メニューの例

 

いいメニュー

(基本は提供直前に加熱調理する食品)

危険なメニュー

  フライドポテト、じゃがバター

  フランクフルト

  焼きそば、たこ焼き、お好み焼き

  うどん

  おでん

  綿菓子、ポップコーン、たこせん

  ホットケーキ、ベビーカステラ

  焼き餅、ぜんざい

  かき氷

  既製品のジュース、菓子類など現場で手を加えないもの

  すし、いなりずし

  カレーライス

  おにぎり、炊込みご飯、焼き飯

  そうめん、冷やしうどん

  焼肉

  サラダ

  手作りアイスクリーム

  市販アイスクリームの小分け販売

  生クリーム

  自家製の飲料(フレッシュジュース、タピオカジュース等)

 

☆条件付きで提供してもよいメニュー例

・焼き鳥:串打ちされた加熱済み製品を再加熱して提供する

・唐揚げ:肉のカットや衣付けが済んだ加熱済み製品を再加熱して提供する

・みたらし団子:既製品を再加熱して提供する

・クレープ、ワッフル:缶詰フルーツ、ジャム等を使用して提供する

※ 餅つき大会では出来上がりの餅の持帰りや配布をせず、ぜんざい等加熱したもののみ提供すること。

 

食中毒事例の紹介

 

原因食品

原因物質

原 因 施 設

  概    要   

患者数

カレーライス

ウエルシュ菌

炊き出し

ソフトボール大会前日に保護者らが作ったものを温め直した。

173

あんもち

セレウス菌

餅つき大会

前々日より製造し、前日にできあがった餡を当日ついた餅にくるみ配布した。できた餅、施設のふき取りからセレウス菌を検出した

344

バーベキュー

カンピロバクター

野球大会

野球大会で バーベキューを食べて14人が下痢、腹痛を訴えた。検便からカンピロバクターが検出され、聞き取り調査から「鶏肉を十分焼かずに食べていた」が原因であった

14

アイスクリーム

アレルギー表示

模擬店

イベントで、アイスクリームを食べた子供がアレルギー症状を起こした。これは、母親が「卵の使用」の有無を尋ねたところ、責任者の商品知識不足のため「使っていない」と答えたために起こったものである。

1

クレープ

ノロウィルス

イベント会場

こんぴら祭りに参加した人より嘔吐下痢発熱の有症者がいるとの報告があり。有症者の共通食は、こんぴら祭りに提供されたクレープであった。有症者,クレープ店出店者の検便からノロウィルスを検出した。

20

 

 

点検項目チェックシート

 

点検項目

 (責任者を決めて必ずチェックしましょう)

○:よい

×:悪い

注意事項を皆でよく見ましたか?

 

手にをしている人、手荒れの人はいませんか?     ※

 

消毒液は常備されていますか?

 

手の消毒をしましたか?

 

原材料の賞味期限を確認し、記録しましたか?

 

原材料は衛生的に保管されていますか?

 

    ・アイスボックスは、野菜用肉用等に分けていますか?

 

    ・路面に直接置いていませんか?

 

調理器具は使用前に洗浄・消毒しましたか?

 

中心まで熱をよく通しましょう(目安は中心が75℃.1分間以上)!

 

過量の作り置きをしていませんか?

 

残ったものは持ち帰らないようにしていますか?

 

 

 

(備考) ①  ※ 体調のすぐれない人は食品の取扱いは避けてください。

     ②  調理食品は1食分を検食として14日以上冷凍保管すること。