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清掃作業の標準化

 

店舗でアルバイトやパートタイマーの方が働き始めて、最初に驚くことは店内の非衛生的な環境、との声が多く聞かれます。

衛生的で綺麗な店を維持してゆくためには、従業員への衛生教育が不可欠となってきます。

「従業員への衛生教育」といいますと、大袈裟に捉えられる方がいらっしゃいますが、従業員の方々は、本来、衛生に関する知識の知得と衛生的な職場環境を潜在的な願望して持たれているものなので、案外、スムーズに進行することが多いものです。

店舗の清掃場所は大きく分けると、

①  お客様の目が届く場所

②  従業員の目が届く場所

③  お客様、従業員の目から隠れている機械・設備等の内部

の3ヶ所に分けることができます。

 

お客様の目に届く場所

店舗前に立ったお客様の視点でチェックします。

カンバン、店舗外観、ガラス窓、入り口暖簾、ショーケース、etc

 

店舗内では

通路、天井、ガラス窓、桟の上、客席から見える厨房や裏の倉庫、トイレ

客席テーブル上下のゴミ、椅子の汚れ、メニューの汚れ、灰皿、

従業員の制服の汚れ、持っているダスターや清掃用具の汚れ

水コップの汚れ、料理皿の汚れ、フォーク・ナイフの汚れと曇り

 

など、特に衛生面に敏感な女性の視点で毎日細かくチェックします。

 

従業員の目に届く場所

厨房や倉庫の清掃がメインとなります。

近年、細菌性食中毒の増加に伴い、お客様は見えない部分を気にしています。

単にキレイにするだけではなく、洗浄・殺菌の衛生対策を重視してください。

食品が直接触れる調理機器や作業台は、汚れたら直ちに洗浄・殺菌します。

開店前、閉店後も洗浄殺菌をして、乾燥させておきます。

冷蔵冷凍庫の内部や製氷器内部も低温だから大丈夫と放置するのではなく、1ヶ月に1回は定期的に洗浄・殺菌しましょう。

 

清掃前に

清掃前に、整理・整頓を行います。不要なものが多く散乱している状態では、その場所の清掃ができませんし、効率よく清掃が行えません。7S活動の順番に従って作業を行いましょう。

 

清掃作業の標準化

清掃・洗浄・殺菌の標準作業手順に関するマニュアルを作成します。

マニュアルの内容は、5W1Hに従って、「いつ、どこを、だれが、どのように、頻度」の項目を設けた書式を作成し、現在行っている清掃、洗浄、殺菌の手順を文章化していきます。

また、作業内容を記録として残すため、作業記録簿の様式についても規定します。

「どこを」では、清掃する機械,器具、備品,床等の場所を書きます。

「いつ、頻度」では、「適宜」「必要があるとき」ではなく、清掃する時間を具体的に決めることが重要です。

例えば、毎日であれば、「製造終了後」とか「毎週○曜日・製造終了後」等と書きます。

「どのように」では、現在、実施している手順を基に清掃・洗浄・殺菌手順を箇条書きで規定します。

 

初版マニュアルが完成しましたら、マニュアルどおりに実行し、ふき取り検査を行って微生物汚染度などの衛生状態を確認します。

良好な検査結果が得られれば、作業手順として確定させますが、もし検査結果が期待どおりでない場合は、手順を再検討して改訂することが大切です。