落下物による食材汚染の防止について
食品の交差汚染の一つとして、食材や未包装の食品が厨房施設内で蓋もされずオープンな状態にある場合、食品の上部から、埃、ゴミ、異物、結露、洗剤などが降ってきて食材を物理的に汚染する事故が多く発生します。
このような交差汚染を未然に防止するには、発生源となるモノから遠ざけたり、清掃をしっかり行うことは当然ですが、食材を放置する場合、上部を覆うカバーをしておくと、より安全です。
食材カバー
食材カバーとしては、下処理済の食材や半製品をバンジュウ(番重)に一定時間保管し、次の調理・製造工程に移る場合、フィルム状シート(ラップ)で覆って保護しましょう。
その際、フィルム状シートを用いる場合の注意点としては、透明・半透明のモノを用いると破損して食材に付着したとき目視による発見は極めて困難になることから、通常の食品では見られない「青色のシート」を用いると視認性が向上し発見が容易になります。
同様に、食品製造ラインなどでは上部がオープンな状態にある場合、ライン上部にカバーを導入することが推奨されます。
厨房では、食材だけでなく調理用の鍋やバットなども不使用時は、裏がして保管すると落下物による汚染を避けることができます。
結露による汚染防止
雑菌が繁殖しやすい結露の落下・混入の防止は、天井裏に除湿装置を設置したり、扇風機を設置して結露にならないような工夫が必要です。
スポットクーラーの吹き出し口によく見られる結露は、吹出し口周辺の滴下対策としてガーゼなどを巻いて対処してる場面をよく見かけます。
頻繁に状態をチェックすることを条件とするなら認められないことはありませんが、やはり、結露対応型のルーバーを用いるなどの根本的解決を推奨します。