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レジオネラ菌

 

レジオネラ菌


出典:Wikipedia

 

レジオネラは、ブドウ糖非発酵性グラム陰性桿菌であり、細胞内寄生性を特徴とします。自然界の土壌や河川、湖沼などに広く生息し、アメーバなどの原動物に寄生し、20℃~45℃で増殖します。

本菌属は、現在約50菌種以上が知られ、エアロゾルを発生しやすい人口環境水を汚染し、冷却塔水、温泉、噴水、加湿器、循環式浴槽などを感染源とするレジオネラ症が多数報告されています。

プール、滝、給湯設備、シャワー、製氷機、自動車洗車機、ミスト発生機などのエアロゾルを発生する水利用設備・器具・機器類についても感染源となり、汚染水の誤嚥による発症事例があります。

 

症状

レジオネラ症は、臨床症状によって「レジオネラ肺炎」と、「インフルエンザ様風邪症状を呈するポンティアック熱」という2つの病型に大別されます。

両病型とも糖尿病患者、慢性呼吸器疾患者、免疫不全者および高齢者などは罹りやすい傾向にあり、人から人への感染はなく、共通の汚染された感染源から複数の人が感染して発病することが多く見られます。

 

予防

レジオネラ属菌は、循環式浴槽水等から発生したエアロゾルを吸入感染するため、エアロゾルの発生を抑制する他に、アメーバー寄生増殖を阻止するため設備の十分な清掃、消毒を行うことが予防には不可欠です。

具体的な感染予防対策については、厚生労働省から通知がなされています。

検査

採水方法は、専用採水容器(500ml)を用い、上部に空間を残して満水とならないように採水しします。

検査は、検水を冷却して遠心分離して得られた沈渣をレジオネラ分離培地に塗抹して、37℃で7日間培養します。

第3版レジオネラ症防止指針内のレジオネラ属菌の検査法に準拠 [財団法人 ビル管理教育センター]

レジオネラ属菌 基準

エアロゾルを直接吸引する可能性の低い人工環境水
102cfu/100mL以上のレジオネラ属菌が検出された場合には、直ちに菌数を減少させるため、清掃、消毒等の対策を講じる。対策実施後は、検出菌数が検出限界以下(10cfu/100mL未満)であることを確認する。

 

人がエアロゾルを直接吸引する恐れのあるもの(浴槽水、シャワー水等)
レジオネラ属菌数は10cfu/100mL未満(検出してはならない)とする。レジオネラ属菌が検出された場合には、前項と同様に対処する。

参考文献 レジオネラ防止指針第3版 (財)ビル管理教育センター

外部参考リンク

厚生労働省「旅館・公衆浴場等におけるレジオネラ症防止対策について」