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栄養成分分析に影響を及ぼす成分について

 

栄養成分分析には、通常のエネルギーを求めるための検査項目(水分、蛋白質、脂質、炭水化物および灰分)の検査値を、補正することが望ましい食品が存在します。

 

今回は、検査値の補正が望ましい食品について、少しお話しさせて頂きます。

 

栄養成分以外の検査項目について検査を行うことが望ましい食品

 

下表に、補正が望ましい代表的な食品をまとめました。

 

食品類

栄養成分分析に影響を及ぼす成分項目

補正対象栄養成分項目

切り干し大根

硝酸イオン

蛋白質

アルコール飲料

エチルアルコール

水分、エネルギー

茶葉

カフェイン、タンニン

蛋白質、炭水化物

ココア

テオブロミン、カフェイン、タンニン

蛋白質、炭水化物

酢酸

水分、エネルギー

切り干し大根は、硝酸イオンが多く含まれているため、蛋白質の測定値に正の誤差を与えます。それを補正するために、硝酸イオンを測定し蛋白質の測定値を補正する必要があります。

 

他の野菜類にも硝酸イオンが含まれているため、蛋白質を正確に求めるためには硝酸イオンも検査し、蛋白質の測定値を補正するのが望ましいと考えられます。

 

アルコール飲料および酢には、それぞれエチルアルコールおよび酢酸が含まれており、水分と共に揮散するため、水分に正の誤差を与えます。そのため、エチルアルコール、酢酸には、エネルギー換算係数が設定されており、正確なエネルギーを求めるためにも、検査を行うのが望ましいと考えられます。

 

茶葉には、カフェインおよびタンニンが、ココアにはカフェイン、タンニンおよびテオブロミンがそれぞれ含まれています。

カフェインおよびテオブロミンは、蛋白質の検査値に、タンニンは、炭水化物の検査値に正の誤差を与えるため、それぞれ検査を行い、補正することが望ましいと考えられます。