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立入衛生検査の必要性

 

tatiiri   読者の皆様は、「立入検査」と聞いて何を連想するでしょう。
まず思いつくのは「消防署の立入検査」でしょうか。
密輸の疑いがある船舶等への「公安当局の立入検査」を思いついた方もおられるでしょう。
最近では、原子力発電所の「安全管理についての立入検査」も電力会社のテレビCM等で有名になりましたし、人事総務部門の方なら、「労働基準監督所の立入検査」を思い出すかもしれません。
そして何より、食品事業者であれば「保健所の立入検査」を挙げない人はいないでしょう。

 立入調査

同じ「立入検査」でも、消防署の「立入検査」と保健所の「立入検査」では、全く違う類の検査に感じられますが、実はこれらの「立入検査」には共通の意味があるのです。
それは、事件事故が発生してから原因を調査する「立入調査」に対し、「立入検査」は事件事故を未然に防ぐために実施されている、ということです。
辞書を調べてみますと、調査とは「ある事柄を明確にするために調べること」、検査とは「物事に変わったところや異状(異常)がないかを注意深く調べて、その可否、適不適などを確認すること」とあります。
当然の事ながら、厨房等調理施設への立入衛生検査も、食品事故を未然に防ぐために実施しています。

 食品事故を防ぐために

一度大きな食品事故が発生し「食の安全・安心」がクローズアップされると、食品事業者はその使命を思い出して衛生管理に邁進されますが、喉元過ぎればその情熱は薄れてしまい、特に大きな問題でもない限り、やがて衛生意識は消え去ってしまいます。
そうなってしまうと、水面下で目に見えない食品事故の原因がムクムクと育っていても、恐らく気が付きません。
「今までこれで何も問題が生じなかったのだから、今まで通りで大丈夫だ。」という過信・慢心が生まれ、結局事故を起こしてしまうのです。
過去に当研究所で衛生検査を実施していたのに、現在は検査等を止めてしまった顧客名を食中毒事故発生を知らせる新聞記事中で発見したときは、なんともやるせない気持ちになります。

 

なにも食品に限ったことではなく、交通事故や労災事故もこういった油断から生まれるのは、読者の皆様もよくご存じの通りです。
飛行機や新幹線といった乗り物、またエレベーターなどは定期的に点検、つまり検査を受けています。
問題があってもなくても点検しています。人の命を預かるものですし、今まで事故が無かったからといって、今日も事故が起こらないとは言えないからです。
だからこそ定期的に検査(点検)を行い、事故の原因になるようなトラブルを見つけ出し、事前に修理・改善することによって事故の発生を未然に防止しているのです。

では、飲食料品業界ではどうでしょう。
食中毒でも人は亡くなります。異物混入で喫食者が怪我をすることもあります。
調理人や店舗スタッフ、食品工場の従業員など食品関係者全員が、お客様の命や健康を預かっていることを忘れてはいけません。
しかしまだその認識は低く、積極的に定期検査を実施している施設は、まだまだ少ないのが現実です。
食中毒を始めとする食品事故は、お客様の健康だけでなく、「おいしい」「たのしい」「うれしい」といった顧客満足を、「信用」とともに一瞬にして吹き飛ばしてしまいます。
調理施設や食品加工施設でも、常時衛生観念を啓発し食品事故を未然に防止するため、定期衛生検査が必要なのではないでしょうか。
昨年改正された食品衛生法では、食品等事業者は自主検査を行い事故防止に努めなければならないと明記されています。

衛生診断サービスについて 

さて、弊社の食品衛生検査部では、その立入衛生検査業務を行っております。
年間のべ600施設を超える立入検査を実施する豊富な経験と実績より、厨房等食品加工施設に対し、適切な改善アドバイスをご提供しております。
内部の自主的な検査では、交友関係や上下関係等のしがらみから、なかなか充分な検査ができないことがありますが、私共のような第三者機関が検査を行う場合には一切しがらみはありませんので、今まで見えなかった問題点を発見することもできます。
そして、その小さな発見が大きな事故を未然に防いでいる、と私共は自負しております。また同時に、厨房内や作業者の手指などを拭き取り検査し、その清浄度のチェックも行っております。見えない雑菌汚染を数値化して表すことで、見えない雑菌の存在を認識して頂いています。

 

安全・安心を求め高まる消費者ニーズに応えるべく、自主検査(点検)の一環として、当研究所の立入検査をご検討頂けたら幸いです。